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賊軍、小水力でもデマ(2)!

小水力発電、2つの流れがあると書いたが2つめは「水道水(飲み水)!」。目から鱗だね。汚い水だろうが綺麗な水だろうが水の流れがあれば当たり前だが水力発電に利用できる可能性があるということ。まず最初の例が奈良県生駒市水道局。

恐るべし、稼働率100%超w!
(追加資料):年間運転維持費は100万円

そこの棒グラフ、26年度4月分について。出力40kWが30日、24時間稼働すれば28800kW。記録は30283kW。稼働率は100%超えている!26年度の棒グラフに切り替わって25年度、1年間のデータは更新削除されてしまったが、先月、見たときは25年度、各月とも100%超の稼働率だったワン!年がら年中、昼夜を問わず稼働しているみたいだ。こういうのをベースロード電源と言うんだろうな~♪、出力は40kWしかないけど(爆)。さて、設備投資回収の年数の計算。ここは水道事業の小水力発電で初めて固定価格買取制度(FIT、34円/kW)を使った事例らしい。実際は稼働率100%超だが100%丁度で計算すると年間売電収入は年間維持費100万円も差し引いて、

34円×40kW×365日×24時間-100万円=約1100万円!

総事業費1.4億円を1100万円で割れば12.7年が設備投資回収期間。前のブログネタ、電気・ガス業の想定設備投資回収期間14~18年によれば12.7年は十分、割に合う投資ということだな。ところで、この山崎浄水場小水力発電所はHPの写真から判断すると、発電機や配電盤、送電施設をコンクリート立屋を立てて収容しているんだろう。資料にも発電機棟:鉄筋コンクリート造りと書いてある。最高出力40kWの発電機を鉄筋コンクリート立屋も含めて設備投資費用1.4億円ということ。これ覚えておいてね。別の水道水を使った小水力発電事業の例は(↓)、
馬越石水力発電所(250kW、仙台市)
アクアパワー東北(東北電力系関連会社)が宮城県の公募に応じて設置した最大出力250kWの小水力発電所で総工費2.6億円。年間発電量186万kW。生駒市と同様の計算でフル稼働なら年間219万kWだから設備利用率は85%。設備投資回収期間の計算は、FITを使っているから29円/kWで売電して29円×186万kW/年=5394万円が年間売電収入。宮城県企業局に施設使用料(実質、水利権?)を年額600万円、土地代を年額17万円支払うので、これらを差し引けば4777万円/年。2.6÷0.4777=(たったの)5.4年で設備投資回収できる!短すぎやろ?ここで生駒市の例に戻ると40kWで総工費1.4億円。これに対して250kWで総工費2.6億円。1kWあたりの総工費が生駒市:仙台市=350万円:104万円≒3.5:1。これが投資回収期間が短縮できる主な要因。どうしてこうなるのか?たぶん、発電機を収容する鉄筋コンクリート立屋の問題だろうね。生駒市は立屋を建てた。仙台市の場合、写真から判断すると、元々、高区調整池・流入流量計室は地下にあるコンクリート構造物でそこに発電機を設置しただけ。つまり新たに発電機立屋を作らずに済んだぶん、安く出来た。勿論、維持費用、メンテナンス費用も計上しないと正確な計算にならないがかなり安いと想像する。生駒市の場合、山の上にある調整池から引いてきた水。発電した後、山崎浄水場で沈殿?活性炭濾過?オゾンor塩素消毒?して飲料水へ。
 一方、仙台市のケースは南部山浄水場から引いてきた水。つまり飲料水を発電に使用。水力発電の設備メンテナンスの主な作業の一つは、たぶん、送水管に詰まるゴミ(砂、泥、落葉、枯枝とか)の除去。仙台市のケースは既に飲料水だから、砂、泥、落葉、枯枝とか含まれていないはず!そのぶん、メンテナンスはかなり楽になるだろうと推定できる。あとは電気系統のメンテだけ。殆どメンテ費用は掛かっていないと推測。
 生駒市と仙台市の水道施設を利用した小水力発電を紹介した。既設の送水管(水道設備)の間に水車と発電機を組込むだけ。新たに送水管を敷設する手間が省ける、ゴミで送水管が詰まる可能性が少なくメンテ費用が安く済むなど、将来的には有望な小水力発電の選択肢になりそうね。あくまで水力発電だから頑張っても日本全体では微々たるものだろうけれども、「小水力は儲からない!」は賊軍、会津さむのデマと結論に至りました(笑)。今後も東電株で大損の失敗凍死家は社会問題に発展しかねないこと、このブログで徹底追跡調査します(汗)。

つづく

by nejyouh0178 | 2014-05-08 17:40  

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